夏バテ対策の一つに「金針菜餃子で心の養生」

金針菜はどんな食材?
養生餃子で夏の心バテ対策

こんにちは。リンパドレナージュサロン結香の矢澤ともみです。
今年は、どっしりとした蒸し暑さがつづいていますが、皆さまご体調はいかがでしょうか?

夏といえば「バテる」という言葉を耳にする機会が、サロンでは増えてきます。ひとえにバテるといっても、体のバテと心のバテ。このどちらの比重が多いのかで、お伝えする養生法も、少しかわってきます。
今回は、心の夏バテに着目した食養生として、金針菜という食材の活用法をご紹介いたします。

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夏は心もバテやすい

季節がかわると、私たちの体だけでなく、心の状態も変化します。
特に夏とよばれる、7,8 月は五臓の「心しん」に負担がかかりやすく、人によっては不安感や不眠といった 疲れがでやすい方もいらっしゃいます。
※心とは、血液の運行を主るほか、精神や意識、思考を主ります。

まだ漢方を知らなかった頃、毎年夏が深まるにつれて、落ち着きがなくソワソワとしたりやる気がでなくて、病院に行くほどではない不調も頻繁にありました。秋口には心だけでなく見た目までげっそりしていました。今振り返ると、何気なくしていた食事や生活習慣が、心にも負担をかけていたんです。 
その経験があったおかげで季節にあった養生を学ぼうという、きっかけになりました。 おかげさまで今は、心がバテることはなくなってきています。

現代の夏の特徴とは

漢方養生が誕生した時代と、現代では環境がかわってきました。昔は夏の最高気温が 40 度にもなる日は、どれほどあったのでしょうか?
そして現代は夏でも快適な温度で過ごせるよう冷房もつかわれ、外と室内の温度差で体温調整も難しいこともありますよね。

ですから夏こそ冷えがでている方や、冷えからむくみに繋がる方も増えてきました。 カラダの芯が冷え切ってしまうと心もこわばりやすい。そんな兆しに気が付いたときに作るのが、金針菜をいれた養生餃子です。

夏の食養生に金針菜の餃子

金針菜の特徴

ユリ科ユリの花のつぼみ。
味は甘く、涼性の食材。(熱を下げ、体をひやす。余分な水分の排出を促す)

煮物やスープ、炒め物にも使いやすく、市販で手軽に購入できる乾燥したものには、水でもどしたつけ汁の成分も調理につかわれます。
見た目は干ぴょうに似ていますが、初めて調理したときに、もどした金針菜を裂くように開いてみて「花の蕾なんだ!」と感動したことがありました。花の蕾を食べようと思った昔の方の観察力や経験って、本当にすごいです。
これは個人的な感想ですが、金針菜を食べた後は、もやもやとした心の靄がスッキリとします。 どちらかというと、パッと発散して気持ちがはれるよりも、波打っている水面が穏やかに静まっていく感じ。体感はそれぞれですので、召し上がる際は、ご自身の心の様子も観察してみてくださいね。

金針菜の養生餃子のつくり方

金針菜 6 本
厚揚げ 150g
餃子の皮 適量
お味噌 大さじ1
豆板醤 小さじ 0,5~1
片栗粉 少々

1 金針菜の下処理として、ぬるま湯に 30 分ほどつけて左右の硬い部分をとる。

2 厚揚げに熱湯をかけて、油抜きをする。軽く水分をきったあと、ざっくりと刻む。

3 ボールにみじん切りをした 1 と 2 を入れ混ぜ合わせ、味付けにお味噌と豆板醤を入れる。

4 お皿に、餃子の皮をならべて、皮の淵に水をつけておく。

5 適量の具材を包んで、油をひいたフライパンで焼いて出来あがり。

餃子の包み方や具材は無限大

日本だと餃子は焼くイメージが多いかと思います。もうすこし、視野をひろげて世界をみてみると、揚げ餃子・蒸し餃子・水餃子といった種類もあり、それぞれのよさ、味わいが楽しめます。

「餃子を食べると幸福感がでるのは、なぜだろう??」
昔そんな疑問があったとき、餃子で有名な栃木県にある宇都宮によく足を運んでいました。それから日本でも、世界の餃子を食べられるお店が増えたころ、中国やチベットの餃子をいただきつつ、専門の本も参考にして作っていました。ウズラの卵が入ったもの、海鮮・里芋やカボチャもあれば、もやしと油揚げの組み合わせも美味しかったです。

今回、夏は消化力が下がることからお肉を厚揚げに、冷えている体も温まるよう、少しの辛みを使いました。 独特な包み方は、昔のお金の形をまねた、中国人の先生から教わった包み方です。

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最後に

いかがでしたでしょうか?
今回のコラムで使った具材の金針菜には補血(ほけつ)利水(りすい)という、心の栄養を補い、余分な老廃物の排出を助けるはたらきがあり、汗で不足しやすいミネラルや鉄分も豊富にふくまれます。
厚揚げ(豆腐)には、益気えっきといって、私たちの活動エネルギーでもある「気」を補い元気をサポートする特徴があります。
餃子作りは、包む時間が夢中になれることや、自分の健康を願いつつ、またはご家族と一緒に和気あいあいと包むのも楽しいものですよ。
まだまだ暑い日がつづきますので、よく噛んで餃子をお召し上がりください。
養生餃子が家庭にも身近な献立になりますように。 それでは、また次回のコラムで元気にお会いしましょう!

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