kampo labの竹迫朋美です。働く女性、子育て中のママ、更年期女子、家族のために、自分のために。いろいろな目線で【暮らしに役立つ養生法】をお伝えします。
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七味の効果
陳皮が主役の薬膳七味
手作りの七味は辛みや香りを自分好みにアレンジできます。辛みはほどほどにして、香りのよい七味で巡りをアップ。気の巡りをよくすることで、胃腸の調子も整い、いいことたくさん!
七味は日本の調味料
寛永2年(1625年)、江戸の漢方薬局が日々の暮らしの養生に漢方を取り入れてほしいという概念から、漢方薬を基に生薬を組み合わせて七味唐辛子を売り出し、江戸中に広め、やがて日本全国に広まっていったそうです。
同じように、世界でも効果や栄養を考えられたスパイスがあります。
中国:五香粉
南アメリカ:チリパウダー
フランス:エルブトプロバンス
それぞれ風味は違いますが、ただ味を楽しむだけでなく、からだを整えたり素材の味を際立てる作用があり、どの調味料もうれしい効果がたくさん詰まっています。
七味に用いられる生薬とその効能一覧
*陳皮
理気類/温・辛・苦/気の巡りを高める、胃腸を整える
*とうき葉
補血類/温・甘・辛/血を補う・血行を促進する
*しそ葉
辛温解表類/温・辛/気を巡らせる・発汗を促して冷えをとる
*唐辛子
温裏類/熱・辛/胃腸を温める・消化を促進する
*生姜(乾姜)
温裏類/熱・辛/胃腸を温める・血行を促進する
*黒胡麻
補陰類/平・甘/肝や腎の機能を向上させる
*白胡麻
補陰類/平・甘/体を潤す・便秘の改善
*山椒(花椒)
温裏類/温(熱)・辛/冷えからくる胃痛や消化不良の改善
*青のり(のり)
化痰類/寒・甘・鹹/水分代謝を促進・むくみや咳を改善
辛いだけじゃない!巡りアップの七味を作ってみよう
材料
陳皮 15g
とうき葉 大1/2
紫蘇葉 大1/2
粉唐辛子 小1
生姜(パウダー) 小1/4
黒胡麻 大1/2
白胡麻 大1/2
山椒(パウダー) 小1/4
青のり 小1
作り方
陳皮をすり鉢かブレンダーで細かく擦る。
黒胡麻と白胡麻は軽く擦る。(風味を残すため擦りすぎないように)
すべての材料を混ぜ合わせ、密閉容器に入れる。
乾燥材があれば入れ、冷蔵庫で保管すると香りが長持ちします。3か月を目安にお使いください。
温める効果が強いので摂りすぎには注意しましょう。
今回はFOODLABで取り扱っている薬膳素材に身近な食材をブレンドして作りました。
混ぜ合わせるだけで香りとコクを楽しめる七味の完成です。他にお好みで、芥子の実や麻の実などを入れても風味よく仕上がります。上記の分量を目安に、お好みでアレンジをお楽しみください。
冬でも冷たいものが食べたい!?薬膳を意識した使い方
鍋料理はもちろん、毎日のお味噌汁や豚汁に。うどんやそば、肉、魚、野菜にもよく合います。よい香りとともに、栄養やうれしい効能がたくさん詰まっています。
食材の効能を知っていると・・・
普段の食事で、季節を問わず、冷やっこや冷たいそばを食べたくなる時がありませんか?からだを冷やすメニューでも、薬膳の知恵で緩和することができます。生姜や葱、茗荷などの薬味を加えるのもおすすめですが、からだを温める素材で作った自家製の七味をプラスαの調味料として加えてみてはいかがでしょうか。
最後のひとふりでからだが喜ぶ薬膳に!
豚汁やお鍋、麺類だけでなく、こんな風に使ってみました。






他に試してみたおすすめは・・・納豆、親子丼、ふろふき大根です。
材料さえ揃えば混ぜるだけ!のカンタン調味料ですが、幅広くご活用いただけます。陳皮が主役の七味なので、ぜひおいしい陳皮で作ってみてください!
小さな瓶の中に、からだを温める働き、気を巡らせる働きがギュギュっとつまっていて冷え症さんやイライラさんにおすすめの調味料です。
香りのよい七味で巡らせましょう。
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