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痩せられないのは慢性的な炎症が原因!?現役歯科医が解説

痩せられないのは慢性的な炎症が原因!?

お口から始めるヘルス&ビューティ講座へようこそ!
歯科口腔外科にて診療をしている歯科医師の吉田健人と申します。

冬から心地よい春への準備を進め始める頃かと思います。
今回はお口と体全体のダイエットとの関係性についてお話したいと思います。

Middle-aged Japanese woman doing cheek massage

 

炎症は異常を知らせるシグナル

「炎症とダイエットと全然関係ないんちゃうん!」って聞こえてきそうですが…(笑)少しばかりお付き合いください。

炎症って皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?痛い、腫れる、熱っぽい、という感じでしょうか?
医学的には5つの症状が炎症の特徴と言われています。

1.発赤(赤くなる)
2.腫脹(腫れる)
3.熱感(熱くなる)
4.疼痛(痒い)
5.機能障害(炎症部位の機能が元に戻らない)

蚊に刺された時を想像するとわかりやすいかもしれません。

他にも火傷、すり傷、ぎっくり腰、風邪、胃腸炎etc…
様々なところで炎症が起こっています。

では何のために炎症ってあるんやろ?って考えるとその一つとして体の異常を知らせるためだと考えられています。 

炎症部位(=異常部位)からのシグナル(=発赤、腫脹、熱感、疼痛、機能障害)を知ることで『体に悪いことが起こっているから治さなきゃ!』となります。
炎症がなかったら悪い部分を知ることができないですね。

お口の中は常に臨戦態勢

歯医者さんの一番身近な炎症と言えば、やはり歯周病ですね!
歯周ポケット言われる歯と歯茎の隙間の部分に汚れが溜まり、そこでお口の中の微生物(細菌や真菌)がうじゃうじゃ増えて、炎症が起こります。しかもこの炎症は時間が経てばすぐに治るわけではなく、原因を取り除いてもしばらく経たないと治らない慢性的な炎症なのです。

お口の中には常時1000億個以上の微生物が存在すると言われていますので、常に臨戦体制で微生物と戦っているのです。

https://irp.nih.gov/catalyst/v26i6/research-briefsより引用

 

侵入者の排除プロセス

では炎症の続きを見て参りましょう!図を見ながら説明します。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/19/2213_Inflammatory_Process.jpgより引用

どんなに頑張っても何かの刺激が原因で微生物は体内に侵入してきます(①)
侵入と同時に体の一部分(組織)を傷つけます。傷つくと同時にその欠片が血管へと広がっていきます(②)
体全体にサイレンを鳴らして「侵入者発見!助けて!」というようにSOSを求めます(③)この時のサイレンに値する物質が炎症メディエーターサイトカインと言います。これが痒みや痛みの原因となるのです。
すると、そのサイレンを聞いた免疫細胞が炎症部位へ次々に集まってきます(④)
そこにやってきた白血球は微生物やゴミを食べてお掃除をしてくれます(④)
出血していると血小板が塞いで血を止めてくれます(⑤)そこにコラーゲンを分泌する細胞(線維芽細胞)がやって来て、傷ついた部位を修復してくれるのです(⑤)
免疫細胞は自分の力で移動するのは難しいので、血液が集まりその流れに乗って来ます(⑥)これが腫れる原因となります。

このようなことが体内で起こっており、歯周病だと歯茎、歯、骨で起こっています。

炎症とインスリン

ではこれから一番気になる部分をお話ししましょう!
皆さんは糖尿病という病気を聞いたことはないでしょうか?暴飲暴食したり運動不足だとなりやすい病気というイメージではないでしょうか。
若いから、健康診断でも何も言われてないから、自分には関係ないよ~って方も多いかと思います。

実は糖尿病で血糖値が高い状態の患者さんの体内では慢性的な炎症状態になっていることが知られています。先程お話ししたように炎症状態だとサイレンに値する物質(炎症メディエーターサイトカイン)が出るのですが、それがずっと出ている状態となっています。

大切なのはこれからです!!

炎症メディエーターサイトカインの特徴の一つとして、インスリンの効きを妨害する作用が知られています。

血液中の糖分を筋肉や肝臓では糖として、脂肪細胞では脂肪として蓄えることで血糖の調節やエネルギーの貯蓄を行う大切なホルモン

すると、体は血糖を下げる為にインスリンをたくさん放出します。インスリンがたくさん出ることで血糖は脂肪として蓄えやすくなってしまうのです。

https://www.sankei.com/article/20160510-W776H52UDFINRDYEP5FUQ37PLI/より引用

まとめると、

 

慢性的な炎症状態だとインスリンの効きが悪くなって脂肪分のつきやすい(痩せにくい)体になってしまいます!

 

歯周病は先程説明したように慢性的な炎症状態が続く病気です!お口元を綺麗にしておかないと、歯にも悪いですし、体全体に影響してしまうことがお分かり頂けましたでしょうか?

 

生活習慣による慢性的な炎症

先程は慢性的な炎症の例として歯周病や糖尿病を例に挙げました。
医学界では生活習慣から引き起こされる慢性的な炎症を解決することがホットな話題となっています。ここで少しばかり見てみましょう!

Nature Medicine, volume 25, pages 1822-1832(2019)より引用

ここで示した図を説明しますと
歯車が3つあり、真ん中の歯車はSCI(Systematic Chronic Infection)慢性炎症を指しています。

左側の歯車は生活習慣を表しており、例として感染、運動不足、肥満、腸内細菌叢異常、偏食、孤独や慢性的なストレス、睡眠不足、有害化学物質などの不摂生が積み重なると歯車が動き出して右側の歯車が動き出します。

右側は生活習慣病を表しており、メタボリック症候群、2型糖尿病、非アルコール性脂肪肝、心臓血管疾患、ガン、うつ病、自己免疫疾患、神経変性疾患、サルコペニア(筋力減少)と骨粗鬆症、老化といった具合です。

今回、歯周病の慢性的な炎症が体に及ぼす悪影響を痩せにくい体になるという形でご説明しましたが、慢性的な炎症は他にも悪さをすることが知られています。

健やかで楽しい毎日を過ごす為にも日頃のお口のケアを大切にしてみてくださいね。
次回は日頃のお口のケアの方法と漢方薬の有効性についてお伝えします!

 

この記事を書いた人

吉田健人

歯科医師
AEAJアロマテラピー検定1級
病院にて口腔外科と麻酔学を勉強する傍、体に優しい医療を実践する為に東洋医学とアロマセラピーを治療と予防に使っています。 夢は病院を楽しくてエンターテイメントを提供できるみんなが行きたいと思える場に変えていくことです。

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