体からのサインも見逃さないで!トラブル解消法
春は肝の季節
二十四節気において春の始まりとされる立春。2022年の立春は、2月4日です。暦の上ではすでに春です。
東洋医学では、春は「肝」の季節とされています。
五行説の考えでは、肝は「木」にあたります。
イメージとしては、肝は春になると芽が吹き、のびのびと成長していく木の様です。規則正しい生活をし、ストレスなく過ごせれば、のびのびと成長できますが、ストレスを感じると肝の働きは低下してしまいます。
肝の働きをスムーズに保つには、気の巡りが滞らないようにすることが重要です。
肝のトラブルサイン
肝の不調には体からのサインがあります。
・いつも以上にイライラする
・寝つきが悪くなる
・夜中に何度も目が覚める
・胸や喉に詰まり感がある
・首や肩がこる
・基礎体温がガタガタ
このような症状を感じた方は、まずは下記のような気の巡り法や食養生を実践してみましょう。
肝のトラブル解消法
気巡り法
・朝日を浴びて、体内時計をリセットする
・体を締め付ける服を着ない
・気が詰まりやすい脇や太ももを揉む
・無意識に呼吸が浅くなっていないかを確認し、深い深呼吸をし、瞑想する
・レモンやグレープフルーツなどの柑橘系のハーブティーを飲む
・アロマを焚いて、リラックスする
食養生
旬のものには、栄養がたっぷり含まれているのでスーパーで安く売っている食材を使って料理するのがポイントです。
肝をいたわるためにオススメの食材は、青(緑)のものが中心になります。
香りに特徴のある野菜や少し苦味のある野菜は、気の巡りをよくして肝の働きを助けます。
また、梅干し、レモン、柚、トマトなど酸味のあるものもオススメです。
しかし、辛くて刺激の強い食材は、イライラした気持ちをさらに強めてしまうことがあるので、避けたほうが良いでしょう。
タイプ別・おすすめ漢方薬
これらの養生をしても、春になると体調を崩される方は、漢方薬がオススメです。症状別に漢方薬をご紹介致します。
抑肝散加陳皮半夏
□頭痛がする
□イライラしているがストレス発散ができない
□歯ぎしりをする
□環境変化で緊張することが多く、寝つきが悪い
肝の高ぶりを抑え、自律神経の調節をしながら「血」を補い、「気」「血」の巡りをよくする
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)がオススメ
柴胡疎肝湯
□イライラしやすい
□ゲップやガスがよく出る
□肩こりや首こりがひどい
□PMSがひどい(胸の張り、イライラ、生理痛など)
肝の気が滞ることによって起こる症状を気の巡りをよくすることで解消する
柴胡疎肝湯(さいこそかんとう)がオススメ
半夏厚朴湯
□緊張が続くと喉や胸のあたりがつかえた感じがする
□うすい痰が出て、よく咳払いをする
□人前に立つと手足が震える
□不安になると吐き気がする
ストレスにより、特に喉の部分の「気」の巡りが悪くなり起こる症状を、気の巡りをよくすることで解消してくれる
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)がオススメ
春は、卒業や入学、就職と環境変化が多い季節です。新しい環境へと歩み始めるためにも、春の養生法を実践して、リラックスしてのびのびと過ごせるとよいですね。