最近、甘酒がよく売られるようになり、色々な種類の甘酒を見かけるようになりました。甘酒は日本の古くから伝わる甘味飲料です。その歴史は日本書紀の記載まで遡り、そこに記載されている「天甜酒(あまのたむざけ)」が起源であるとされています。
甘酒は今では冬の寒い時期に体を温める飲み物、という印象ですが、江戸時代では栄養豊富な夏の飲み物として好まれていました。その為、「甘酒」は夏の季語になっています。
甘酒のパワー
甘酒は別名「飲む点滴」と言われるほど栄養が豊富です。
食物繊維、オリゴ糖、アミノ酸など
腸内環境が整えられたり、肌荒れ改善につながったり、免疫力の活性化につながることが期待できます。
手作り甘酒のすすめ
甘酒は米麹から作るものと、酒粕から作るものとあります。酒粕から作るものはアルコールを僅かに含みます。米麹から作る甘酒はお砂糖の代用として料理に使うことが出来ます。今回は米麹から作る甘酒についてご紹介します。米麹から作る甘酒の製法には3つあります。
・かた作り:お米と米麹のみで作る方法です。
・うす作り:かた作りに総重量の半分のお湯を加えて作る方法です。麹の独特な甘みがマイルドになります。
・はや作り:米麹とお湯のみで作る方法です。麹本来の風味や香り、甘みを味わえます。
お砂糖の代用として使用する場合、はや作りで作った甘酒が甘みも十分にある為よいです。
甘酒作り方
材料
米麹(乾燥でも生でも可) 200g
60℃のお湯 200g
作り方
1,ボウルに麹を入れ、塊がないように手でほぐします。
2,①にお湯を注ぎ混ぜます。
3,ヨーグルトメーカーや炊飯器などで5~6時間程度保温します。途中1~2回かかき混ぜてください。
(この際常に55~60℃をキープしてください。60℃を超すと麹が働かなくなってしまいますので、温度調節はしっかり行ってください。)
これで完成です。麹の粒が気になる場合はブレンダーやミキサーで細かくしても良いです。
この甘酒をお砂糖の代用として、煮物に使ったりお菓子作りに使ったりするとお砂糖だけでは出せない深みのある甘さを出すことが出来ます。
かぼちゃのパウンドケーキ
甘酒を使ったお菓子のレシピを1つご紹介します。
材料
米粉 120g
ベーキングパウダー 小さじ2杯
米油 30g
豆乳 30g
卵 2個
甘酒 200g
かぼちゃ250g(うち200gをマッシュ、50gをダイスカットして使用)
レーズン50g
作り方
1,かぼちゃ200gを蒸して、柔らかくなったらよく潰します。残りの50gは1cm角にダイスカットします。
2,米油をボールに入れて、卵を割り入れよく混ぜます。
3,②へ甘酒を加えてよく混ぜます。
4,きれいに混ざったら豆乳も加え混ぜます。
5,④へマッシュしたかぼちゃを加え塊がなくなるように混ぜます。
6,⑤に米粉とベーキングパウダーを数回に分けてふるい入れ、切るようにヘラで混ぜます。
7,⑥にダイスカットしたかぼちゃとレーズンを加えます。
8,型に流し入れて、170℃に予熱したオーブンで35~40分加熱します。
ポイント
・お使いのオーブンの機械によって加熱具合が変わりますので、時々様子を見ながら焦げそうであればアルミホイルをかける様にしてください。
・米粉を使用しているので、もっちりした食感です。米粉、米油、豆乳は全粒粉やサラダ油、牛乳などに変えて作ってもOK!
・かぼちゃは蒸さずに茹でても良いです。
応用編
甘酒のはや作りを作る際、米麹200g、蒸したかぼちゃ(皮を剥いて潰したもの)200g、60℃のお湯100gを混ぜて5時間程度発酵させると、かぼちゃ甘酒が出来ます。このかぼちゃ甘酒250gをマッシュしたかぼちゃと甘酒の代わりに入れても出来ます。
このかぼちゃ甘酒は豆乳や牛乳でのばして、少し塩を入れるだけでかぼちゃのポタージュにもなります。
煮物やドレッシングのお砂糖の代用として甘酒を使ったり、お魚やお肉を甘酒漬けにして焼いても美味しいです。手作り甘酒、是非お試しください。