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子どものいびき大丈夫?

  • 2025年9月4日
  • 2025年9月3日
  • 療法
子どものいびき、大丈夫?

ステラデンタルクリニック(広島県)の漢方薬剤師・分子栄養学アドバイザーの豊田暖佳です。「寝ているときに子どもがいびきをかいているけれど、大丈夫かな?」そんな心配をされたことはありませんか?いびきは大人のものと思われがちですが、実は子どもでも珍しくありません。しかし、いびきには「一時的なもの」と「体のサインとして見逃してはいけないもの」があります。今回は、子どものいびきの原因や対策についてご紹介します。

いびきって何が起きているの?

いびきとは、睡眠中に気道(空気の通り道)が狭くなり、空気が通るときに粘膜が振動することで生じる音です。つまり、いびきをかいているということは、「空気の通り道が何らかの原因で狭くなっている」サイン。寝ている間の呼吸が浅くなっているので、体内に入ってくる酸素濃度も下がってしまいます。これが毎晩続くようなら、注意が必要です。

子どものいびきの主な原因

① アレルギー性鼻炎・花粉症・副鼻腔炎

最近は、子どもでもアレルギー性鼻炎を持つ子が増えています。特に、通年性アレルギー(ハウスダスト、ダニなど)や季節性アレルギー(スギやヒノキなどの花粉)は、鼻づまりを引き起こし、口呼吸になりやすくなります。鼻が詰まっていると、寝ている間に口で息をするため、いびきが起こりやすくなるのです。また、慢性的な副鼻腔炎でも、鼻の通りが悪くなり、いびきの原因になります。

② 扁桃腺やアデノイドの肥大

口を開けたときに両脇に見える扁桃腺(口蓋扁桃)やアデノイド(咽頭扁桃)は、免疫の働きを担う大切な組織ですが、これらが大きくなりすぎると、のどの奥の空気の通り道を狭めてしまいます。特に5~8歳頃はアデノイドが最も大きくなる時期で、いびきをかく子が増える傾向にあります。日中も口呼吸が多かったり、声が鼻声になっている場合、アデノイド肥大や扁桃腺の大きさが関係しているかもしれません。

↑口蓋扁桃

③低位舌

低位舌とは、舌の位置が本来よりも低く、口の中で下に落ちてしまっている状態を指します。

舌の正しい位置とは?

通常、安静時の舌は「上あごの天井(口蓋)」にぴったりとついているのが理想的な状態です。舌が上にあることで、鼻呼吸が促され、のどの気道も広く保たれます。

しかし低位舌では、舌が下に落ちてしまい、口の中のスペースを狭め、結果として空気の通り道(気道)をふさぎやすくなります。そうすると、 空気が通りにくくなり、粘膜が振動して「いびき」になります。さらに 舌がのど奥に落ち込むと、一時的に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」のリスクが上がります。

↓こちらの記事も参考にしてください。

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④ 粘膜を作る栄養素の不足

偏った食事になると、鼻やのどの粘膜を作る栄養素が不足し、アレルギー体質になりやすくなります。そうすると、鼻水や鼻づまりを起こし、いびきにつながります。鼻やのどの粘膜を強くするには、ビタミンA・C・D、亜鉛、鉄、そして良質なたんぱく質が欠かせません。

1.ビタミンA:にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、レバー、卵黄などに多く含まれるビタミンAは、粘膜を潤し、強く保ち、粘膜の再生を助けます。

2.ビタミンC:みかん、いちご、ブロッコリー、ピーマン、キウイなどに多く含まれるビタミンCは、抗酸化作用で粘膜の炎症を抑えたり、コラーゲン生成を助け、鼻の粘膜の弾力や強さを保ちます。

3.ビタミンD:日光に浴びることで体内で合成されたり、鮭、いわし、きのこ類、卵などに多く含まれるビタミンDは、免疫を調整し、過剰なアレルギー反応を抑えます。また、粘膜のバリア機能を間接的に守ります。

4.鉄:赤身肉やレバー、しじみや大豆製品などに含まれる鉄は、酸素を運ぶだけでなく、粘膜の修復や免疫細胞の働きを支えます。

5.亜鉛:牡蠣、牛肉、豚レバー、かぼちゃの種などに多く含まれる亜鉛は、粘膜や皮膚の修復に必須で、味覚や免疫にも関与しています。

6.タンパク質:肉、魚、卵、大豆製品などに多く含まれるたんぱく質は、粘膜の材料となり、免疫細胞や抗体を作る基盤となります。

こんなサインがあったら要注意

□毎晩いびきをかいている
□寝ている間、息が止まっているようにみえる
□寝ているときに口を開いている
□寝返りの回数が多い
□寝汗をかきやすい
□夜中に目を覚ます
□寝起きが悪い
□おねしょをよくする
□癇癪(かんしゃく)が激しい
□日中にボーっとしている
□集中力が続かない

このようなサインがある場合、「睡眠時無呼吸症候群」の可能性もあります。子どもでは、睡眠時に1回でも無呼吸の状態があると、成長ホルモンの分泌や脳の発達、免疫力にも影響が出てしまうと言われています。まずは、いびきが毎晩続いているかを観察し、一時的な風邪や疲れではなく、1週間以上続いている場合は、耳鼻咽喉科への受診をおすすめします。耳鼻科では、アレルギー検査やアデノイドや扁桃腺のチェック、場合によっては睡眠検査(PSG)を行うこともあります。アレルギー治療や食事の改善、鼻呼吸トレーニングなどで改善されることもありますが、あまりにも扁桃腺やアデノイドが大きい場合は、摘出手術を勧められることもあります。お子さんに合った方法を主治医の先生と選択してくださいね。

家庭でできる予防・改善ポイント

・鼻づまりがあるときは、加湿や鼻洗浄を取り入れる

・アレルギー対策(寝具の掃除、空気清浄機、ダニ・ハウスダスト対策)

・ビタミンA・C・D、亜鉛、鉄、たんぱく質を含む食材を食べる

・くちをよく噛んで食べ、口周りの筋肉を鍛える(鼻呼吸の促進)

・日光を浴びる、運動をする(ビタミンD合成や自律神経の調整)

これらのことも是非やってみてください。子どものいびきは、「よくあること」で済ませずに、一度立ち止まって観察してみてください。アレルギー性鼻炎やアデノイド肥大など、はっきりした原因があることも多く、適切に対応すればぐっすり眠れるようになる子がたくさんいます。ぐっすり眠ることは、子どもの心と体の成長に欠かせません。気になるいびき、ぜひ見逃さないでくださいね。

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