こんにちは。働く女性の健康をサポートしている、サロン結香の矢澤ともみです。
今年も早いもので、一年の半分が過ぎようとしています。私が住む東京では紫陽花が咲きはじめて、梅雨が近づいてきたことに気が付かせてくれました。
梅雨といっても、年によって様子が異なりますので、今年はどんな「梅雨」になるのかな?と、日々感じながら養生しています。皆さまは、梅雨の時期になると、でやすい疲れありませんか?
今回は、梅雨の気候にむけた体調管理として、生活に身近な「2つの養生法」をご紹介します。
Contents
ルーティンより大事にしたい養生とは?
この漢方mediaを読んでくださっている皆さまは、「養生」という言葉を目にした方もいらっしゃると思います。養生とは、生きること(生き方)を養うという意味がある言葉です。例えば、生きることに必要な活動(生活習慣・飲食・運動・考え方)のバランスを調える習慣のようなもの。
次に、もう少し視野を広げた「季節の養生」について触れていきます。
私たちが住む日本は、周りが海で囲われ、湿気が多い土地。そして、四季(春・夏・秋・冬)の変化があることから、目に見える風景や、体感する気温も変化します。
地域によっても異なりますが、とくに、5月~7月は、梅雨と呼ばれるジメジメとした湿度が高くなる時期があるのも特徴の一つですね。そういう自然のリズムが変わる中で生活をしているため、文明が発達した現代でも、自然と同じリズムで暮らすことが健康の秘訣と、昔の方々の経験してきた季節の養生法が今も伝えられています。
このような環境で暮らす私たちは、いつものルーティンになっている習慣も、今の季節とズレていると負担になることがあるのです。洋服も季節にあわせて衣替えするように、生活習慣を季節をにあわせていくことが大切で、続けていると体調もいい状態がキープできるようになります。そして、季節を意識した生活は、いままで気が付かなかった、旬な食材の美味しさや、道端に咲く季節の植物の愛らしさに気がつけて、見える世界がガラリと変わりました。
今は、気象病という言葉があるように、天気(季節)とカラダの関係について見直しされてきています。この機会に、季節を意識する養生の考え方をとりいれてみませんか?
実は不調が出やすい?梅雨の季節と体の関係
梅雨と言えば、最初に連想するのが「雨」ではないでしょうか?
雨がつづくと、憂鬱だな・・と思うこともあるかと思いますが、農作物が成長するには、この時期に必要な条件が雨。ですから、私たちにとっても、雨は必要なことなのです。
ただ、多すぎる湿度はカラダに負担がかかり、むくみ・軟便・お腹のはり、食欲低下などのご相談が増えて、梅雨寒という言葉があるように、寒さ対策が必要なことも。
基本は2つ!梅雨の養生法
梅雨の養生法としては、色々な角度からみると方法もたくさんありますが梅雨の特徴を踏まえて、生活に身近な2つの養生法をご紹介します。
梅雨時期は水分の摂り方で浮腫みの原因に?!
湿度が高くなる梅雨時期は、部屋の中も湿気があって、お洗濯物が乾きにくいことがありますよね。我が家では、ベランダで育てている観葉植物の水やりが減るくらい。目にはみえない湿度も、周りの様子から分かることがあります。
水分の摂り方で、梅雨の不調が改善した経験と、そして失敗談が、私にはあります。
以前、梅雨の時期に、気分をスッキリとしたくて、寝る前コップ一杯の冷たいお水をぐびぐび飲んでいた時がありました。気分はスッキリしたけれど、夜に目が覚めてお手洗いに行くことや、朝起きると指がむくんでこわばって、食欲が落ちていき・・・
ですが、それ以来、常温か温かい温度で、ゆっくりと水分を飲むこと、飲む時間を寝る直前から変えたことで、朝まで熟睡できるようになったのです。さらに、目覚めまでスッキリ!
気になっていた、むくみや指のこわばりも、でなくなっていきました。
どうやら水分の摂り方が負担になっていたようで、やめることが体調の回復する近道にもなりました。もし、同じ疲れがでていたら、湿度で胃腸に負担がかかりやすい梅雨時期は、水分の摂り方を、見直すことも養生法になります。
梅雨の食養生とお助け食材
梅雨時期は、湿度の影響で消化力がさがりやすいことから、食事の内容によっては胃腸に負担がかかりやすい場合もあります。
例えば、このような内容です。
・味が濃い
・冷たいもの(生もの)
・揚げ物
・甘いもののとり過ぎ
中には、好きなものがあるかもしれませんが、むくみや疲れがある時は、少し食べる頻度をさげてみませんか?濃い味で慣れていたお客様には、薄味にすると物足りない方もいらっしゃいました。その方にお伝えして喜ばれたのが、今回ご紹介する、大豆まめの出汁です。
皆さまは「お豆のお茶」って、飲んだことありますか?
例えば、黒豆茶や、小豆茶。飲んだあとは、いつもより尿の量が増えた、お客様もいらっしゃいました。
実は、お豆には薬膳的な効能として、カラダの余分な水を取り除く、利尿作用が期待されます。ですから、お出しも、お豆の恩恵にあずかり、大豆まめを活用。
大豆の消費量が多い日本では、お味噌・豆腐・醤油など加工品として使われる機会が多いお豆。栄養の面では、畑のお肉と呼ばれるくらい、良質なたんぱく質がふくまれて、大豆に含まれるイソフラボンをいう色素は、ポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。女性にとっては、ヘルシーで、エイジングケアに役立つお豆ですが、お腹が張りやすい方もいますので、食べ過ぎには、ご注意くださいね。
大豆出汁のつくり方
大豆50g
熱湯500ml
【作りかた】
1,軽く熱したフライパンに大豆を入れ、焦がさないよう注意して、20分位から炒りします。
2,お鍋に熱湯を沸かし、器に移し準備する。
3,から炒りした大豆が熱いうちに2に入れ、粗熱が冷めたら、冷蔵庫で半日くらいおいて出来上がり。(1週間くらいで使い切ってください。冷凍もOKです)
大豆出汁は、鰹節に似たような、しっかりとした出汁がひけます。今回は出汁をとった大豆で、作り置きにも最適な切り干し大根を作りました。味付けは、お醤油と塩を少し足した位でOKでしたよ。

最後に
いかがでしたでしょうか? 私も、梅雨に、むくみや疲れがでやすい一人でした。養生を学んでから、昔の方々がしてきた梅雨の養生法を使わせてもらうようになり、むくみが軽減した一人です。
季節の変化はカラダだけでなく、時として心にも影響がでます。そんな時には、負担をかけていることを手放すことや、湿度でイライラしやすい梅雨は、無心になれる作業に集中することで気持ちも落ちつくのではないでしょうか。ご紹介した、大豆出汁は、フライパンでから炒りする作業が無心になれるようで、コクのある味と一緒に喜ばれています。
このコラムへのご質問や体験談は、下にあるコメント欄からお気軽にどうぞ。皆さまからのご感想が、これからの励みになります。
梅雨の不調にサヨナラをして、明るい気持ちで過ごせますように。
それでは、次回のコラムで元気にお会いしましょう!